棋士番号142
タイトルは十段1期、王位3期、棋王1期の5期。順位戦最高位はA級。
気の毒なのは十段のタイトルを獲得したものの、翌年十段戦はなくなり、代わりに竜王戦が創設。高橋さんはタイトルの防衛戦ができずにベスト4から参加させられたのである。そして、初戦で負けて、番勝負はできずに終わってしまった。
名人戦では先に3勝1敗と追い込みながらもそこから3連敗して名人位を獲得できなかった。中原さんは、米長さん、加藤さんに名人を取られたものの、大内さん、森さん、桐山さんの挑戦を防衛しており、この頃の名人はちょっと特別だったのだろう。
さて、高橋さんであるが、名前から地道流などと呼ばれるが、高橋さんはその呼び名を嬉しく思っていないようである。そして、加藤一二三さんがNHK杯で解説したときには、高橋さんの特徴は重厚かつ軽妙な攻めにあるといった。
私が将棋をみるようになったときは、既に高橋さんはタイトルを失っていたもののA級で安定した成績をあげていた。先手なら矢倉、後手なら横歩取り8五飛車戦法という得意戦法をもっていた。
今は、往年の力はなくC級に落ちてしまった。「けいおん!」で人生が変わったと言っているので将棋よりも楽しいことを見つけてしまったようである。それがいいことなのか悪いことなのかは分からない。
あと、この本は前半は解説書、後半は必至問題など。コラムとかはないので残念。