カノッサの屈辱 #20 お笑い大名の萌芽と成長〜土曜8時の覇権争い

70年代〜80年代のお笑いについて。私は世代的にドリフは知っているのだが、欽ちゃんの全盛期は知らない。そこが残念。
番組で写ったのはPTAが選んぶワースト番組というやつ。今はロンドンブーツとかの番組が1位になってたと思うが、これって相当昔からあったようだ。昔はドリフがずっと1位だったいうのも、今から見ると、おかしな話である。


土曜8時のドリフとひょうきん族の争いは知っていたが、日本テレビも同じ時間帯にお笑いをやっていたらしい。
その日本テレビの番組「ダントツ笑撃隊!!」に出てたザ・ボンチのことを、番組では凡智光秀の3日天下と揶揄している。ひょっとしたらフジのひょうきん族を蹴って日本テレビの番組に出てたのかもしれない。おしゃれなフジテレビだって、裏切り者には容赦しない。


1980年代に漫才ブームがあったがフジテレビのTHE MANZAIが象徴的な存在なようだ。
ソースはwikipediaであるが、その特徴が面白いので引用させてもらう。

絶頂期には視聴率が関東地区で30%超、関西地区で45%を記録したお化け番組であった。
毎回数組の漫才コンビが漫才を披露するというシンプル極まりない番組なのだが、従来の古臭い演芸番組のスタイルを捨て当時のフジテレビらしい画期的な演出(客席に若者しか入れない、舞台セットを豪華でポップなものにする、ネタの冗長な部分に編集を入れる、など)を凝らした結果、若者にも受け入れられるテレビ向けの漫才の確立に成功。『花王名人劇場』とともに漫才ブームの基を築いた。尚、全部の回に出演したコンビは紳助・竜介だけである。漫才番組の中でも別格的存在であり、出演者にとってはまさに真剣勝負の場でもあった。出演順は抽選で決められ、楽屋では常に緊張感が漂っていたという。

このあたりには、フジの血脈であるセンスを感じる。


ちなみに、ザ・ボンチの出ていた番組は、こう言われている。
一方、凡地光秀も名を連ねたダントツ笑撃隊!!は、三波伸介の登用からも予想がつくようにかつての演芸の域を脱することができず半年で消えていった。まさに三日天下で失脚した凡智光秀、後にひょうきん族の軍門へと下るが、決してかつての勢いを取り戻すことはなかったという。
昔の芸人を悪く言うことはないが、この時代は古くからの芸人の系譜を受け継いだ人々の退屈さが目立つ時代だったんだろう。舞台とテレビは違うのだ。