鎌田美礼女流昇級日記 第3期 白玲戦・女流順位戦 D級3回戦

ここまで2連勝とスタートダッシュを決めた鎌田美礼女流2級。

3回戦の相手は井道千尋女流二段である。井道女流二段は11月30日まで出産・育児で休場していた。他のほとんどの対局は12月5日だったのに、この対局だけ今日になったのはそのあたりの事情があったのかもしれない。

 

それはともかく鎌田女流は今日も勝って6番手の位置をキープしたいところだ。

先手の三間飛車穴熊に対し、後手の鎌田女流の戦型は左美濃。前もこの形で戦ってたような気がする。得意戦法なのだろう。

しかし、51手目になると、振り飛車の命といわれる左桂が五段目に進出し、さらに歩が垂れている。銀とは交換になりそうで、もう先手が一本取った形だ。実際、連盟アプリでの評価値は先手75%と大差で先手優勢である。

私が指してもこれくらいになるので、鎌田女流の序盤はアマチュア3級くらいといったら言い過ぎか。

しかし、さすがに鎌田女流もプロ。不利な形勢とはいえ、そう簡単に負けはしない。

ここで昼食休憩。鎌田女流の注文は豚生姜焼き弁当(鳩やぐら)である。このまえ行ったら臨時休業してたけど、一度は鳩やぐらで食べたいものだ。

ちなみに、10時対局開始で持ち時間は各2時間なのだが、それだったら午後1時くらいに対局開始したほうが平等ではなかろうか。12時から12時40分の昼食休憩は持ち時間が減らない。

鎌田さんは、休憩中40分使って次の手を考えられるのだ。

残り時間は井道女流20分ほどに対し、鎌田女流は1時間くらいのこしている。AI評価は先手大優勢とはいえ、形だけ見ると後手のほうが勝ちやすそう、とはいえ先手も穴熊である。そんなことを考えていたら、先手が4四の銀を引いた、これでAI評価値の差が一気に縮まった。ただ、それ以前から人間的にはもっと難しい勝負だったのかもしれない。

それから進むと、逆に後手の鎌田女流が大優勢になっていた。

ただ、勝負はまだわからない。それに、指し手が危なっかしい。もっとはっきり勝てる手があるように思える。ただ、それが何なのか私にはわからない。やっぱり鎌田女流はプロであり、私よりは強いのである。

私の心配をよそに鎌田女流はしっかりと勝ち切った。