カプセルホテルで目を覚ました私は心臓が止まりそうになった。時刻は8時半過ぎだったのである。
予約しておいた新幹線は8時46分である。わざわざ昨日駅までいって予約しておいた乗車券・新幹線特急券を発券までしておいたのだ。しかし、いくら券があって、駅からほど近いホテルにいるといっても、あと数分で身支度を整え、ホテルをチェックアウトし、上野駅まで行って、新幹線乗り場までたどり着くのは不可能だ。
敗因は、起きる時刻がいつもと同じだったこと。私は通常はスマホのアラームを目覚まし時計代わりとしている。そして、今日起きる予定の時刻はいつもと同じ時刻。生活リズムが変わらなくていいと喜び、前日は設定を確認せずに眠ってしまった。
しかし、スマホは平日のみに鳴る設定だったのである。土曜日の今日は当然ならず、私は寝過ごしてしまったというわけだ。
もう、今からダッシュしてもしかたない。次の電車に乗ることにしよう。乗車券は生きているのだ。
上野駅に向かうのだ。
朝ごはんを食べる余裕が生まれてしまった。
新幹線が到着。新幹線指定席は無効だろうが自由席には座れるのだから、それでもよかったかもしれない。もし満席だとしても仙台とか盛岡につく頃には何人かはおりるだろうし。でも、指定席を買ってしまった。はじめての北海道だから贅沢したかったのだ。
私の席は間の席だ。今日の朝予約したので開いているのは3列の間の席である。
窓際に座ったのは新聞紙をしいて靴を脱いでいる長期戦のようなおじさんである。
青函トンネルを潜る前に降りてくれればいいのだが。
やはり無駄だった。
通路側に座った女性は仙台か盛岡か忘れたが、そのあたりで降りていった。しかし、窓際に座った新聞紙おじさんは降りる気配はない。車内販売で缶ビールを飲んでいるのだ、そう簡単に降りるわけない。
そして、新聞紙缶ビールおじさんは新青森でも降りなかった。だから青函トンネルをくぐる瞬間を見るために私は席をたち、デッキに移動したのである。
しかし、津軽海峡よりずっと前から地中にもぐっていたので、青函トンネルに入る瞬間はわからなかった。私は特撮のように、トンネル前になったら急な下り坂になると思い込んでいたのである。実際は、どこから下り坂になってるかわからんうちにトンネルに入り、それが青函トンネルだと気づくのは、地中にもぐってからしばらくしてからだったのだ。
だから、初青函トンネルの感慨はなかったね。
初北海道に上陸。木古内駅である。
印象に残ったのは新幹線に乗り遅れて余計に特急券を支払ったことと窓際に座った新聞紙・缶ビールおじさんである。
木古内駅を出た。
そしてすぐそばにある道の駅に行った。
はこだて和牛コロッケを食べた。
そして、ここでレンタカーを借りた。
レンタカーの受付女性は、北海道らしからぬ、色黒で目がぱっちりとした南国風の女性のようにも見えた。しかし、会話をしてないので、出身がどこかはわからない。そして、これから松前城へ向かう。
とおりがかった道の駅横綱の里ふくしまである。
ウルフ力餅が売っている。どのあたりにウルフ要素があるのかはわからない。
横綱記念館もある。みてみよう。
ここ福島町は二人も横綱を輩出している。道の駅にウルフ力餅があったように一人は千代の富士だ。そして、もうひとりは千代の山である。
松山千春を発見。
過去の取り組みもいくつか見られる
記念の額とかも展示されている。
展示をみている間にも、ばしばしっという音と掛け声が聞こえてくるのである。
そういった音が出る展示があるのかと思っていたら、土俵があってそこで稽古してる人がいた。
九重部屋とあるので、大相撲の力士が来ているのかと思ったが、受付の人に聞いてみると国体の選手だそうだ。
近くには青函トンネル記念館もある。ここにも行ってみることにした。
青函トンネルについての記録。
松前藩は北海道にあった唯一の藩である。城の方は復元されたもので、外観もいまいちだ。
そして道の駅に戻る。実は猛烈に眠かった。しかし、レンタカーの返却時間があるので休憩するわけにもいかない。朝の新幹線に乗り遅れて時間はおしているのである。
0.1秒くらい眠ってしまった。それでも危ないシーンはなかったことは幸い。
道の駅に到着。レンタカーを返して、電車で函館まで行こう。
道南いさりび鉄道に乗るのだ。
北海道最南端の駅である。
キリンガラナというのを飲んでみた。北海道にしかないそうだ。
そして電車に乗る。
車窓からみえる北海道の景色。
はるばるきたぜ函館、と北島三郎は歌った。
函館駅は大きいねえ。
泊まったのはホテルパコ函館別亭である。
明日マラソンがあるのか。道路混みそうだな。
部屋はきれいだねえ。
さて、晩御飯を食べに行こう。
函館のイカを食べよう。
いかは、そこそこの値段がするな。ま、しかし当然注文する一手である。
まずはサッポロクラシックとつきだし。
いかである。左の足は動いていた。動画では見たことがあったが、実物を見ると感慨深い。味の方も、おいしかったが、別次元のおいしさというわけでもなかったかな。
日本酒と水なすを食べる。
好き嫌いがないと、旅先の美味しいものは何でも食べられていいですね。
ただ、日本酒の味はやっぱり覚えられない。
そしてゲソがあがってくる。やわらない。かえって、こちらのほうが新鮮さというかいつもの料理との違いを感じられるかもしれない。
鳥ザンギである。唐揚げとの違いはよくわからん。まあ普通においしいのだ。
夏ヤゴブルーというのも飲んでみた。
ちょっと食べすぎたかな。
さて、夜の街を見て歩こう。
函館にも1件だけ特殊浴場がある。1件だけあるソープというのは、質の面で不安があるね。
大門横丁がある。飲み屋街だ。ここで塩ラーメンを食べよう。
塩ラーメン。んー、塩だねえ。飲んだあとに食べるには少々パンチが足りないかな。普通に食べるとまた評価は変わってきそうだ。
ショーパブを見て帰ろう。
他のステージは忘れた。あとは、スナックと同じようにカウンターの向こうのお姉さんと喋って終了。会計は延長無しで帰って7200円。
そしてホテルに帰って寝た。