電波大戦

電波大戦
オタクが創作活動を続けていくにはもてないことが必要らしい。これまで多くのオタクが有名になったとたんに、女にせまられ、そして創作力を失っていった。
本を出してある程度有名になったらしい著者が、いかにすりよってくる女から身を守るかということをテーマにした対談集。


本田透
この本の著者。
とにかくオリの生きていた世界では女は悪魔そのものでした。


「この世に愛などないわっ!」という真理に気づいてしまった時、われわれの前には「2次元に萌える」という選択肢とともに、もうひとつの選択肢が現れるのです。それは「愛などないのだから、いっそ食って食って食いまくってやるわっ!」という選択肢!つまり…これこそが「オタクフォースの暗黒面」!



竹熊健太郎
サルまんで有名になった人。30代も半ばを過ぎた頃にファンと結婚してしまうが、その後離婚。
オタクの業として、俺も本田君も女性に対して完璧主義なんだよ。だから生身の女性と絶対つき合えない。


だいたい喪男の発生って、俺らの世代くらいからだと思うんだけど。「男らしさ」、みたいなものがオタク第一世代が発生する過程で壊れたんだよね。俺らが高校に入った70年代半ばには、梶原一騎はすでにパロディの対象だったし。その頃から、男のやることがなくなっちゃったんだ。戦争がなくなったし、学生運動もなくなったし。


男女関係の因果って、ほとんど親子関係に根っこがあると思う。相手がどういう親子関係だったのかが分かると、相手のふるまいを見ても、たいていのことは分かるよ。


ただ、俺の場合は一度結婚してみて、別れる家庭である種の修羅場をくぐったことで、逆に女性に対する興味が出たのも事実。


俺が思うのは、男女は理念としては対等なんだけど、それが恋人とかましてや夫婦となると、やはりどちらかが父親役か母親役を引き受けるしかないということですね。対等な人格同士で付き合うなんてこと、ありえるのかねえ。


岡田斗司夫
オタキング。この本の発行は2005年なので、まだデブのころか。なぜか恋愛を語りたがる人。
マイナー系でモテると、その著者を自分のものにすることで自己実現を狙う女の子が集まってくるじゃない?


安野モヨコ倉田真由美で共通しているのは、マンガを描いている時点でもともとオタクなんですよ。そのオタクな部分を抑えて、まともな女のフリをして30年くらい生活していたのが、オタク男を見ているうちに、「私もオタクでいいんだ」と癒される。要するに男を見下ろしている女ですね。


でもそれは恋愛強者の考え方ですね。
つまり本田さんが「モテるのは嫌だ」と言うのは「中途半端な恋愛が嫌だ」ということですよね。


滝本竜彦
引きこもり界のトップランナー。ファンの痛いニート女と同棲中。今はどうなってるんだろう。
僕は最近まで恋愛の存在を疑っていましたよ。


倉田英之
アニメの脚本とかを書いてる人らしい。初めて名前を聞く人だ。
僕、もう、この先一生観るぶんのDVDは買ったから。


だって、対象が見つからないないんだったら無理に恋愛なんてしなくていいじゃん。それは彼女が欲しいんじゃなくて、自分の相手をしてくれる女性が誰でもいいから欲しいということなんだろうと。


本田さんは護身という言葉を使ってはいるが、女にたいして恐怖すると同時に、怒りや恨みといったものをもっているように思う。この感情の正体はなんなのか、今後の課題としたい。