魁皇のこった日記2009黎明の右上手 初日

ラジオ観戦。解説は元大乃国芝田山親方
開幕はふわっとした立会い。魁皇すかさず腕をたぐって後ろに回りこむ。雅山が振り返ること間を与えずに送り出し。


雅山 送り出し 魁皇


魁皇、無心を強調=大相撲
 12度目のかど番で進退が懸かる魁皇が白星発進。雅山の当たりを受け止め、すかさず相手の左腕を手繰って後ろ向きにした。得意の一手だが、「まっすぐ当たっていくことだけ考えた」と無心を強調した。痛めている右ふくらはぎと左上腕の状態は、予断を許さない。「不安もあるけど、きょうは動いたと思う」。一日一番が勝負だ。(了)
(2009/01/11-19:18)


魁皇まず1勝!最多タイ12度目カド番に燃えた…初場所初日
2009年1月12日(月) 8時0分 スポーツ報知

 ◆大相撲初場所初日 ○魁皇(送り出し)雅山●(11日・両国国技館) 朝青龍と同様、今場所に進退がかかるカド番大関魁皇(36)=友綱=も白星スタートを切った。東前頭2枚目の雅山(31)=武蔵川=を送り出し。史上ワーストタイの12度目のカド番を気力で乗り切る。4場所連続10度目の優勝を狙う横綱白鵬(23)=宮城野=は小結・豊ノ島(25)=時津風=に完勝。新大関日馬富士(24)=伊勢ケ浜=は西前頭2枚目の嘉風(26)=尾車=に敗れ黒星発進となった。

 これがベテランの技だ。魁皇は立ち合いで胸から当たると、雅山の圧力を利用するように左腕をたぐった。これが絶妙なタイミングで、元大関の巨体はクルリと回転。すかさず後ろに回って俵の外に送り出し、館内総立ちの拍手を受けた。

 12度目のカド番。九州場所で途中休場に追い込まれた左腕と右ふくらはぎは完治していない。朝青龍同様、黒星なら一気に引退ムードが拡大する危機にあった。「まっすぐに当たっていくことだけ考えていた」36歳は白星にも笑顔はなかった。患部にテーピングはしていない。「巻くと相撲が取りづらい」自然体でつかんだ白星だった。

 大関在位51場所目。重大な決意を秘めて土俵に上がった。「関脇に落ちたら辞める」。最後の挑戦へ、やるだけのことをやった。昨年12月は自宅のある東京を離れ、奈良県内の施設で治療に加えプールなどでリハビリに専念。番付発表後は部屋で若い力士を相手にけいこに没頭した。「思い通りの調整はできなかった」。厳しい言葉で、2日目以降も待ち続ける危機を自覚していた。

 在位51場所目 武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「動きが良かった。頑張ってるよ」と目を細めた。「とにかく思い切って相撲を取るだけ」。魁皇が、奇跡の相撲でカド番を脱出する。

明日の相手は安美錦。動きの早い相手にどれだけ対応できるか。今場所の魁皇の調子が判断できそうだ。