荒木経惟の写真術

荒木経惟の写真術 (フォト・リーヴル (05))
アラーキーと若手写真家数名との対談。若手のほうも有名な方なんだろうが、私は写真家には詳しくないので名前を聞いたことがない人ばかりだった。他に知ってる写真家なんて篠山紀信くらいしかないし。


アラーキーの写真集は1、2冊くらい読んだことがある、でも正直言ってすごさがよくわからなかった。というより、写真というものをどう見るのかがよく分かっていない。そんなこともあって写真の見方を学ぶために読んでみた。
写真家同士の対談なので、カメラがどうとかフィルムの大きさがどうとか技術的な部分も多い。そういうところはすっ飛ばして読む。私はポジとネガの違いからしてわかっていない。
外に放置して劣化したフィルムを現像して心霊写真みたいになった写真があるのだが、それを他者が入り込んだとかなんとか難しい説明をしている。このあたりは演出家みたいな能力ということだろう。荒木氏自身、写真家というのは詐欺師だからね。と言っている。


荒木氏は妻の死顔の写真を発表したこともある。死というものに特別な思いがあるようだ。
写真っていくことそれ自体が、死に一番近い作業だからね。だから変な言い方だけど、写真は止める作業だし、定着する作業だし…
確かに、美女を写真を撮ったとしても、その写真と現在では時間の流れがあるから既に変化しているわけで、写真の美女はもう何処にも存在していないことになる。そう考えると写真とはなんとも不思議な怖い存在にも思えてくるのだ。


スタッフの多い映画と比べると、写真は自由だという。
なんてったって自分との関わりコトが一番面白いんだから。やっぱりエロとエゴというのが快感でしょ
写真は見るより撮るほうが楽しいのだろう。私もモデルと1対1でやってみたい。もちろん盗撮も良い。
最後に幼女を撮るときのテクニックを紹介したい。幼女を撮るときは町の写真屋さんのように大きなフィルムを使って大きな音でバシャンとやるのがポイントなのだそうだ。そうすると、いつもと違うということで幼女の表情が変わっていくんだとか。諸君も幼女を撮影する際には是非参考にして欲しい。