娼婦風スパゲティ(プッタネスカ)


娼婦風。なんとも淫靡な響きではないか。
それにしても娼婦風なんて名前を食べ物につけてしまうとはイタリアはすごい。イタリアの娼婦も一生に一度は食ってみたいものだ。
さて、トニオさんも認めるプッタネスカであるが、これは基本はトマトソースにアンチョビの缶詰とオリーブとケッパーを加えたものである。アンチョビの缶詰で三百円超するし、オリーブとケッパーもそれぞれ2百数十円する。オリーブとケッパーは少量使うだけなのだが、他に使い道はないことを考えるとけっこう高級なスパゲティということになる。あまったオリーブとケッパーは何に使おう。私は最後にかけるブラックペッパーと刻みパセリも家になかったから買ったんだ。だから、けっこうな出費になった。
作り方に関しては、それほど迷うことはない。レシピを見るだけでもいいし、不安ならニコニコ動画を見るなりすればいい。私は横着してトマトはホールトマトの缶詰を使った。ケッパーは塩漬けのもののほうがよさそうだがスーパーにあったのは酢漬けだけだったのでそちらを使った。缶詰アンチョビといい瓶詰めオリーブといいしょっぱい食材が多いので塩は全く必要がなかった。塩がなくてもしょっぱいくらいなので、パスタをゆでるときの塩を控えめにしたほうがいいかもしれない。
味のほうは、想像したものとは全く違った。アンチョビを入れてはいるが魚の味は全くといっていいほどに残っていない。印象はコクのあるトマトスパゲティである。アンチョビはコクになったのである。オリーブとケッパーはアクセント程度である。特にケッパーはなくても支障はないであろう。私はトマトソースが好きなのでなかなかに美味しかった。たぶん、この味はそれなりにプッタネスカを再現していると思われるがレストランで食べて比較してみよう。