チェ・ゲバラ―リウスの現代思想学校

チェ・ゲバラ―リウスの現代思想学校
リウスというのはメキシコ出身の漫画家。その人がイラストを交えながらゲバラについて語る。この人、同じシリーズでマルクス主義についての本も出しているから、そういう思想の人なんだろう。もっとも、この本が出たのは1980年半ばくらいだから、まだマルクスが生きていたわけだが。


それほど発見というのはなかったが面白かったのは、ゲバラが理想の社会モデルとしたのはソビエト型ではなく中国型なのだそうだ。ソビエト型は経済計算を重視するのにたいして中国型は精神的刺激を重視するとかなんとか。その点が他の共産主義者から受け入れられなかったらしい。
おそらく、こういった部分は僕には理解のレベルを超えるだろう。正直、こういった細かいというかわけのわからん部分に差異を見つける共産主義者のこだわりは理解できん。



物質的誘惑ではなく労働の自覚により労働が喜びを感じる義務になるというゲバラの理想は、まあ僕はとうてい真似できない。人を惹きつける魔力はあるだろうが今の時代に蘇るかどうか。