気まぐれコンセプト

気まぐれコンセプト クロニクル
時事ネタと広告業界ネタの漫画。時事ネタが多いので単行本化はしないのかと思っていたら、84年から06年までのネタを1冊に詰めた分厚いものを作ってくれた。でも、かなりつまらないネタが混ざってるので厳選してくれれば半分くらいの厚さですんだのかもしれない。不祥事をやらかした社員がお仕置き部屋でお仕置きされているものなど数年おきに同じ形式のネタがあったりするのが面白い。
5月の国民の休日なんてずっと昔からあると思っていたものが、実は86年から施行されたものだとは知らなかった。僕は昔、時事問題にはまったく関心がなかったので懐かしさ半分驚くこと半分。
あと80年代といえば当然バブルで、特に広告業界といえばその影響を一番受けている業界なわけだから、その点も面白かった。バブル時代の文化といえば今は低く見られることも多いけど、当時のレジャーはスキーやディスコ。合コンで知り合った女を高級レストランに連れて行き高級シティホテルでセックスをするのが最終目標というのは、現代ではありえないほどの労力である。このあたりのバイタリティは素直に見習いたいところだ。
ところで、この漫画はビッグコミックスピリッツという雑誌に連載されていたのだが、この雑誌は大学生協に置いてあった。この漫画を立ち読みしながら生協の店員を観察しに行っていた頃を思い出す。そのとき、この漫画も欠かさず読んでいたのだが、忘れられないのが接待ネタ。新入社員は取引先の接待では全裸になるのが基本で、接待のプロの体育会系社員は取引先のチンチンを咥えるというネタを見て、社会人になったらこんなことをしなくちゃならんのかと、とても怖くなったのを覚えている。あれから幾年月が経ち僕は社会人になったが、幸運なことに接待する側にもされる側にもなったことがない。だから、あのネタは作り話だと思いたいのだが、単行本では、雑誌掲載時点にはついてなかった注釈がつくようになっていて、その全裸ちんちん咥え接待ネタに「これホント」と注釈がついているのを見ると、やっぱりそんな接待が業界によってはあるのかもしれない。どうなんだろう。