彼女の起案文がまわってきた。今ではみんな電子でまわすのだが、彼女は初めてだからだろう律儀に紙でも回すのである。

添付文書の見出しを書いた付箋がついているのだが、これが彼女の字だ。なんか女子高生が書くようなかわいらしい文字で、あまり上手な字ではないね。まあ、私なんかは小学生が書くような字なんですが。

 

起案文に関して伝えることがあったので彼女のところへ。これが初めて彼女と交わした会話である。今までにないほど近くで彼女の顔をみたけど、やっぱり年相応に老けたね。もっとも彼女のほうこそ私の顔を見てどう思ったかは不明だ。老けた思ったか、そもそも私の顔なんか覚えてないかもしれない。