羽生善治のこった日記2021 第80期順位戦A級8回戦 対永瀬拓矢王座戦

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7回戦が終了した時点では上記のとおり。羽生さん敗戦のあと、広瀬×菅井は菅井勝ちで羽生さんと同星だった菅井さんが勝ってしまって、またまた羽生さんに不利な展開だ。

永瀬×佐藤天は佐藤天の勝。永瀬さんは羽生さんとの直接対決が残っているので、羽生さんに自力残留の目が出たのはよかった。ただ、相手の永瀬さんは現タイトルホルダーである。

ただ、永瀬さん、最終局の相手の広瀬さん、2人とも最近調子を落としている感もあるので、どうなるか。

 

さて、本日の8回戦と最後の9回戦は5局一斉に対局することになる。永瀬×羽生だけが東京将棋会館で、あとは関西将棋会館だ。

 

これまでの対戦成績は永瀬11勝、羽生4勝である。後手番でもあるし、羽生さん苦しいなあ。今日負けると羽生さんは最終局を残して降級決定である。

 

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戦型は相掛かりとなった。youtubeで解説してくれた佐々木勇気七段によると、矢倉だと思っていたのでちょっと意外だそうだ。今一番研究されているのが相掛かりだということだ。

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ここで昼食休憩。羽生さんの注文はオムハヤシ。

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ここで連盟アプリでは後手60%に評価がふれる。先手の飛車浮きはちょっと素人には意味が分からない手だ。

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羽生さんの夕食はヒレカツ定食(ライト)

休憩明けに永瀬王座は4四銀とした。

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先手の羽生さんは角を切る。後手から3五歩とされると困るので暴れるしかないようだ。連盟アプリも佐々木七段の見立ても後手有利である。

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しかし、永瀬さんも誤る。6五桂と跳ねたのが連盟アプリでは評価がよくなく、佐々木七段にも意外だったようだ。ただ、このあと、また後手がよくなったり、互角に戻ったりした。

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そして、また羽生さんが(連盟アプリの評価では)悪手を指してしまう。☗6一銀不成☖4二金右としてから☗6三桂としなければいけなかったようだ。

ここでの評価値は先手31%だ。明らかに後手優勢となった。

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後手は踏み込んでくる。先手の羽生さんはなにかひねりださなくてはならない。こういうときに、かつての羽生さんは相手に決定打を与えない羽生マジックをだした。

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☗2五桂とした。ここでアプリの評価値は後手98%。後手勝勢である。

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羽生さん。持ち時間はまだ残っていたが、ここで投了。最終局1局残してB級1組への降級が決まった。