村西とおる監督の人生相談本。
私は監督の人生相談のイベントを見に行ったことがある。それからしばらくして、監督をモデルにしたNetflixのドラマ『全裸監督』は世界的に有名になった。
ただ、ドラマのモデルとなった割にコーマーシャルとかイベントとかに顔を出すことはなかったのである。そういう契約があったのだろう。村西さんはアメリカで懲役370年を求刑されたので、そのへんが問題になったのかもしれない。
それはともかく、この本は監督お得意の人生相談。
監督らしいフレーズもあるが、ただ、本にすると食い足りないかな。
知人の銀座のクラブのママは、苦手なお客に食事に誘われると決まって「お 鮨」を所望します。それもカウンターの席を選んで、です。
ママは逆に、好きなお客とのお食事では「しゃぶしゃぶ」や「すき焼き」を選びます。互いの目と目、 箸 と箸がカラミ合い、極上の味へと昇華させることができるのです。
「時間にだらしない女性はキレやすい」
人生では疑うことによって得る利益と、疑うことによって失う損失のどちらのほうが大きいでしょうか。経験では、癌に 囚われた挙げ句逝った男のように、疑うことによって得る利益より、損失のほうが随分と大きいように思われます。
彼はどうしてAV男優として成功することができなかったのでしょうか。 彼が「善良」だったからではありません。「 諦めた」からです。
一度のアクシデントにシッポを巻いて逃げた彼の志の低さが失敗の原因でした。彼に「失敗することでようやく 最適 解 を見つけることができる」との認識があれば、今頃、彼は華麗な過去を持つAV男優として脚光を浴びていたに違いありません。
人工知能の致命的なことは、「死の概念」を持つことができ得ないこと