僕らの哲学的対話 棋士と哲学者

僕らの哲学的対話 棋士と哲学者

糸谷哲郎 棋士番号260

タイトル獲得1期 順位戦最高位A級

 

大阪大学文学部卒、その後同大学院で修士も修了した人だ。専攻は哲学。ハイデガーについて研究したそうだ。

 

この本は大学院同期の学者と将棋やなんやらについて語った本。

哲学については、やっぱりよくわからず、さらっと読むと全然頭に残らない。

 

前書きで哲学者が糸谷さんを評した部分が面白い。

そうした議論の中で、糸谷さんは異彩を放っていました。将棋界においてそうであるように、哲学的な議論においても彼は「早指し」の名手でした。発表者が発表を終えると、もはや食い気味とも思える速度で挙手し、問題点を早口で列挙します。ボーカロイドが喋っているのかと思うくらいの早口です。そうした議論において彼は手の内を隠しません。最初に思いつく限りのすべての問題を指摘してくるのです。僕はいまでも忘れられないのですが、かつて、いきなり「えー、八個質問があるのですが」と言われ、速射砲のように批判を受けたことがあります。

 確かに将棋の解説でもそんな雰囲気がある。