弥生時代の歴史

弥生時代の歴史 (講談社現代新書)

最新の研究では、稲作が始まったのは紀元前一〇世紀後半からとこれまでよりさらに500年ほど遡る。放射性炭素年代測定によるものだが、異論もある。細部については私はよくわからん。

 

東アジアでは青銅器は祭器として使われたことが特徴。

稲作は急には広まっていない。数百年かかった。

 

弥生文化は稲作文化とイコールにされることがあるが著者の考えは異なる。大陸の文化様式を取り入れたのが弥生文化と。例えば東北では稲作は取り入れられたものの、補助的なものであり、いつでも農耕をやめることができた。そこでは、祭りなども縄文時代土偶が残ったままであり、こういった文化は北海道や沖縄と同様に弥生文化ではないとする。

 

古墳時代が始まる3世紀には、石器も鉄器も出土が少なくなっている。

そのころ、古墳や鏡のような出土品は近畿に多いが、鉄器のような実用品は九州に多い。

これらのことから、古墳時代というのは経済、産業の発展により起こったのではなく、祭礼や儀式といったものが発展したことによって起こったと考えられる。