透明人間現る

監督:安達伸生
配給:大映
公開:1949年
透明人間現わる [DVD]
透明人間の映画。日本では初だと思われる。
しかし、元祖のアメリカ版は1933年だから、同じアイデアのものを戦後数年経ってからしか作れなかったわけで日本はずいぶん遅れていたんだなあ。


さて、透明人間のファッションといえば顔に包帯サングラス、ソフト帽にコートというのを連想する。この映画がそうなのだがたぶん、先発の映画がそうだったんだろう。そちらも見てみよう。


ストーリーのほうは推理小説化の高木彬光がやってるだけあって、けっこう複雑なのである。
でも、肝心の透明人間は、だまされて薬を飲んで透明化したうえ、元に戻るために悪のいいなりになって盗みをしようとするという少々スケールが小さいものだ。
そして、そもそも透明人間が強盗をするというのがよくわからん。透明人間なんだからこっそり盗みに入るよね。


水の江滝子は写真は見たことあったけど、動いているところを見てがっかりしたよ。この頃は30過ぎというのもあるが、宝塚の男役だっただけあって声とか体格とかもそれだ。映画内で宝塚を模した芝居がやられてるけど、宝塚ってこの頃から同じようなことやってるんだね。