おいしいコーヒーの真実

監督:マーク・フランシス、ニック・フランシス
公開:2006年
おいしいコーヒーの真実 [DVD]
エチオピアの産業は、コーヒーのモノカルチャーである。国の輸出の7割弱がコーヒーだ。ちなみに豆のモカという名前は、エチオピアかイエメン産だけに使われている名前だ。


そのエチオピア、ものすごく貧乏な国だ。首都アジスアベバは、道路も数車線あり、大きな建物もあるが、そこから車で数十分も走れば、住宅地はバラックのような建物である。
コーヒーであるが、1990年くらいから価格が暴落してしまっている。取引の機関がつぶれてしまったのが原因のようだ。今ではアメリカの市場での値段により、エチオピアで取引される豆の値段が決まってしまっている。だいたい末端価格の1/100くらいの値段だ。


農村地帯にあるコーヒー農家の家をおとずれると、それはまるで竪穴住居のような家である。ここで一族全員がくらす。長男は結婚していても他の場所に家を建てられない。学校に通うこともままならない。コーヒーではもうからないと考えた農家はチャットという麻薬物質を出す植物の栽培を行う。


先進国と途上国の貿易協定の場。途上国は1国あたり5人程度、先進国は数十人出席。さらに、複数の会議が同時進行で行われるため、途上国は主張ができないまま、安い安い金額での取引を余儀なくされる。


値段が安いのはアメリカ市場に左右されるうえ、仲介業者を数社とおすため中抜きされているというのが理由。イタリアの会社と直接取引を考えるエチオピアの協会の人。そして、入ってきた収入を学校のために使おうと考えるエチオピアの村。
エチオピアは食糧不足で、他国から援助を受けている状態。しかし、援助ではなく貿易の不均衡の解消をエチオピア人は望んでいる。