歴史

著者:ヘロドトス
発行:紀元前443年
歴史 上 (岩波文庫 青 405-1)
ヘロドトスが各地をまわり、その土地の伝承や風俗などを書き残した本。
後半はペルシャ戦争について記した。


長編ではあるが、なかなか面白いのだ。
インド人は動物のようにそこらへんでセックスするとか、けっこう問題が多い。スキタイ人は残酷だ。
「エジプトはナイルのたまもの」はこの本で言われた言葉である。
でも、その一節はこうなのだ。
今日ギリシア人が通行しているエジプトの地域は、いわば(ナイル)河の賜物とでもいうべきもので、エジプトにとっては新しく獲得した土地なのである。
意味が分からなかったのだが、調べてみると、ギリシア人が通行しているエジプトの地域ってのはナイル川の河口のデルタで、このあたりは当時は堆積により新しくできあがった土地のようである。


他、名言も多数。今で言うところのアフォリズムというんですか。


「偉大な行為は、たいてい大きな危険を冒して成就する」
「勝利を得ることの出来る人間とは、物事を決断する勇気を持つ人物のことである」
「同情されるより、ねたまれる方がいい」


コピーライター的な才能もあったように思うんですがどうでしょう。