妖精作戦

著者:笹本祐一
発行年:1984
妖精作戦 (創元SF文庫) (創元SF文庫)
笹本さんは昔っからSF書いてる人で、まあまあ有名だとは思うが、個人的にはぴんとこない作家だ。
ARIELだっけ。何冊か読んだような記憶があるが、印象に残っていない。というよりつまらないと感じた記憶がある。


こちらデビュー作なんだが、やっぱりどうも個人的にぱっとしない。
キャラは色々でてくるも、キャラの区別がつきにくく、ごちゃごちゃとしてとくにキャラがたっているわけではなく、ストーリーもよくあるような感じでもりあがりにかけ、描写もうまくないから特に感心するシーンもないと。


しかし、手元にあるライトノベルめった斬りという本によれば、著者の登場はライトノベル的に重要だということだ。発表当時はSFファンでも話題になったそうである。


理由は、著者が最初からその世界(ライトノベル)を目指して出てきたということ。天然にライトノベルとして成立していて、その意気込みがないということ。


学園物という舞台は今でもライトノベルではあると思われるが、その舞台そのものは、こちらが影響を与えているということかな。日常があって、どたばたがあってと。キャラ同士の会話もスペックや薀蓄ばかり、モノのたとえもマンガやアニメで例えてというのが新しいということだが、たしかにこういう部分はあとから読んでも、それが当たり前と思ってしまってなかなかこれが元祖とは気づきにくいものだ。


ただし、個人的にはやっぱりよくわからん。とにかく読みにくいというのがその理由かもしれない。ストーリーもキャラもわかりにくいと。このあたり好みもあるのかな。