藤井猛B級1組のこった日記 

藤井猛41歳。竜王3期A級在位10年のかつての名棋士である。
その藤井九段が前年A級から降級した。そして、今年はA級復帰どころかB級2組へ降級の危機である。
ここまで5戦全敗で、早くも土俵際。
藤井さんの戦いを、みんなで応援しよう。


さて7回戦の相手は山崎さん。私もファンである矢内理絵子女流と結婚したくてもできない男である。ちなみにB級1組は13人いるため、一人は抜け番になる。7回戦なのに藤井さんの今までの戦績が0勝5敗なのは、そのためだ。



藤井が先手番のときは矢倉が定番なのだが、後手が避ければ矢倉にはできない。戦形は相振り飛車になった。



7筋を攻める藤井。この後、後手が7三歩と受けずに突っ張る。



先手の角が中央にいて好位置だが、後手も伸びた銀を狙う。
そうこうしているうちに、検討陣の後手山崎有利というコメントがでた。



先手は7筋を攻めるが、後手は今度は端攻めにきた。お互いに局面の方針が難しかったようである。



100手近くだが、まだまだ先は長そう。
それなのに藤井さんの持ち時間がなくなってしまった。これからは1手1分以内に指さなくてはならない。
局面自体やや劣勢らしいということで、終盤に難のある藤井さんには致命的な展開だ。


直前の▲3六歩とこの△6四歩の交換の検討に入ったところで、
藤井「これでもうコチラが悪くなったね」
山崎玉の逃げ道が広がったことで、藤井は形勢を損ねたようだ。



山崎「これで形勢がハッキリしたと思いました」
藤井「ハッキリしたねぇ」
山崎の玉は8六の桂を外すことで格段に広くなり、また攻めはこの飛車に加えて△5五桂と絡んでいく筋がある。この局面では攻守ともに山崎の方に分がある。



後手からの分かりやすい攻めが見えているので、先手は攻め合いにいかなくてはならない。
しかし後手は入玉を目指す。


私レベルでは後手玉は捕まっているようにも見えるのだが。



後手にも緩手があったようだ。藤井さんの一気の攻め。



控え室での検討も一時は逆転ムードだったのだが、山崎さんの終盤力は正確だった。
後手の王様は安全になった。



投了図。
藤井さん、まさかまさかの6連敗である。