藤井猛のこった日記2010  

将棋界の一番長い日とも言われるA級順位戦最終日。
藤井九段は森内九段に勝てば残留確定。自分が負けても井上×木村で井上負けならば残留である。


藤井九段の採用した戦法は序盤に自ら角交換する型の四間飛車。さらに、序盤に森内九段が角を敵陣に打ち込み飛車交換になる。
夕食休憩前に既に終盤戦の様相である。


実況解説によると森内九段に疑問手が出たようだ。正しく指せば藤井勝ちか。

藤井九段の指し手は、ほぼ解説どおりに進む。
そして図の局面。銀打ちで2枚替の駒得が確定。さらに自玉は鉄壁。解説でも後手勝勢との見解。



しかし、それから10数手後。森内九段がごく普通の玉頭攻めをしただけで、こうなってしまった。

藤井九段が守りに桂馬を投入したのが悪かったのか、打った桂馬で駒を取りかえさなかったのが悪かったのか。それとも、もともと実は形勢にそれほど差がなかったのかもしれない。
後手は歩切れ、2五の銀が遊び駒、先手玉にせまるわかりやすい攻めがない。どうなんだろうね。


終盤力に難がある藤井九段だが、今回はわかりやすい間違いはしていないはず。実際、実況解説では藤井九段の悪手は指摘されていない。
それなのに何故かあっという間に森内勝勢になってしまった。
二人の終盤力を考えると、こうなっては再逆転は絶望である。しかし勝負には何があるかわからない。

と言いたい所だが、何も起こらずに藤井九段の玉は即詰みに討ち取られた。


そうなると問題は井上×木村戦である。
こちらは持将棋含みの熱戦である。木村勝勢とのことなので藤井九段は残留しそうであるが、どうなるかはわからない。
眠いので続きは明日。