東京旅行記

東京旅行記 (知恵の森文庫)
嵐山光三郎の東京ぶらり旅。嵐山さんといえば、昔TVタックルで田嶋陽子さんと争っていたのが懐かしいのだが、二人とも元気でしょうか?


東京の街というのは、2kmも歩けば町並みががらりと変わる。これが地方民にとっては新鮮である。例えば新宿の北は朝鮮人が多い新大久保だし、そこから西に行けばオタクの街になりつつある中野だ。新宿から南に行けば原宿で、その先は渋谷で、そこからさらに南は代官山になる。いったいどういった経緯でこうなったのか? なんとも興味深い。
最近、これらの渋谷や新宿が話題になることはあまりないように思う。人々が消費に無駄なエネルギーを使わなくなったのが原因ではなかろうか。いま、無駄なエネルギーを使えるのはオタクの人々で、だから秋葉原は話題になる。
携帯電話というか出会い系サイトだのmixiだのが若者文化とオヤジ文化を殺した。若者はファッションに気を使わなくなっても街に行かなくてもセックス相手を見つけることができるようになったのだ。オヤジも風俗に行かなくても不倫相手を見つけることができるようになった。加えて、不況で女を養える金がなくなった。


この本でやってることは東京の色々な街での単なる食べ歩きがほとんどなのだが、私も色々な店で食べてみたくなった。消費が文化を支える。でも品の良い消費をしたいものだ。