ジュリアナ半ケツ姉ちゃんの現在

たけしのTVタックルというテレビ番組が、もう長いことやってる。今は政治色が強い番組のようだけど、昔は特に政治に限らない、社会時評をよくやっていたのだ。
ジュリアナ東京ブームがブームだったとき、それをテーマにした回があった。お立ち台ギャルにインタビューしたのが今でも記憶に残っている。



「どうして、そんな恥ずかしい格好ができるんですか?」
半ケツ姉ちゃんが答える。
「え〜。後になって、この時代のをテレビなんかで見たときに、『あ〜、あれやっとけば良かった』って後悔したくなかったから〜」
そのVTRを見てスタジオにいるたけしが
「後になった見たときに、『これ、やっておかなくて良かった』って思うんじゃねえのか」
と突っ込み。
当然、当時の幼さを残していた僕はたけしに同意していたのだが、たけしに東ちずるが反論したのだ。
「いや、たぶん後になったら『やっておいて良かった』って思いますよ」
東ちずるが、半ケツ姉ちゃんの肩を持つなんて、と意外に思った。


今になってみれば、半ケツ姉ちゃんの思いもわかるような気がする。その時や、その歳にしかできないことというのは確かに存在するのだ。男で、しかも本やらゲームやらのオタク的趣味を持ってる人間ってのは、時間の流れに鈍感である。今が永遠に続くと思っている。僕は半ケツ姉ちゃんが10年以上前に気づいていたことを、やっと今の歳になってからわかった。

僕も、ずっとネヴァーランドにいられれば良かったのだが、幸か不幸か一般人に近い人生を送ることになってしまった。
だから、もう一度半ケツ姉ちゃんがお立ち台に上がったときは、喜んで下から覗き込みに行こうと思う。きっと、後で『やっておいて良かった』と思うんじゃないかな。