東京大学物語

東京大学物語 (1)
東京大学物語 34 (34)
村上が東大に入るまではコミックを買っていた。その後は掲載誌を時々立ち読みするくらいになり、まもなくそれも辞めた。
10年以上の間をあけて読了。後半はセックス三昧だったな。
作品中盤に出てきた吉野「人はみな子供の頃は独創性が高いのに、日本の教育をうけるとどんどん 削られていく。“型にはまることができるぞ”というプライドを植えつけられ 駄目になっていく。“型にはまる能力”を試すテストがよくできたプライドの 持ち主が、また人々を型にはめていく。能力のない東大生のプライドが どれだけ日本中の子供たちを殺していることか・・・」
こういうセリフにどういった解決を見つけるのかが興味深かったのだが、なんだかよくわからんまま変な方向に進んでしまった。世の中の進みのほうが早かったのだと思う。確かに学歴主義は崩壊したけれど、学級崩壊とかニートとかイラクで拘束された3人なんかを見た後に、このセリフはなんとも虚しい。池之端なんてホリエモンのとりまき女とたいして変わらないではないか。
江川達也は週刊SPAで時事評論みたいなコラムをやっているのだが、ホリエモンのことをどう扱ったんだろう。たぶん、金のために良心を失ったとかいう具合に受験勉強・官僚グループにまとめてしまったんだろうな。既成の価値を否定することに価値を見出したホリエモン江川達也って実はよく似た考えをしてたと思う。