この時代をリアルタイムで知ってるとは言えない世代なのだが、名前だけとはいえ知っている歌手のレコードジャケットを見てると、なぜか懐かしくなってくる。南沙織や浅丘めぐみは美しい。郷ひろみの裸のビーナスのジャケットはすごい。ジュリーはやっぱりかっこいい。紙面の大部分が個々のディスクレビューに割かれていて、曲をしらない私には苦しい部分もあったが、主要アーティストの目指した方向性や音楽史における位置づけを知ることができて楽しかった。淳子が陽で百恵は陰なのだ。昭和中期の町並みや生活様式が再評価されてるけれど、この時代の歌謡曲もいずれ注目されるんじゃないかな。筒美京平はすごい仕事量。レトロブームでは時が止まっている時代のような錯覚をするけれど激しい変化があった時代なんだよね。
