脳のなかの幽霊 (角川21世紀叢書)

ちょっと話題になった本。事故などで手足を失った人が、失ったはずの手足に痛みやかゆみを感じる幻肢を論じた部分が有名だが、それ以外の半身麻痺をおこした患者が麻痺を決して認めようとしないことや、嘘をついたことを忘れている部分が一番興味深かった。ほかに感情という機能は進化論ではどのように扱われるかなどなど。一部の学者は人間が糞尿を嫌うのは後天的な学習によってではなく、遺伝によるものとされている。自然選択説で説明できると。糞尿を好む輩は病原菌によって駆逐され、糞尿を嫌いな人たちは生き残った。だから我々は糞尿嫌い。でもスカトロの人たちは細々と生き残る。

脳のなかの幽霊 (角川21世紀叢書)

脳のなかの幽霊 (角川21世紀叢書)