人類がたどってきた道―“文化の多様化”の起源を探る

人類がたどってきた道 “文化の多様化
人類の誕生から新人への進化まで、アフリカから世界中に人類が拡散していくまでを解説。


同時に考古学・人類学の主流の考え方の変遷を説明していて、これまた面白い。昔の考え方を塗り替えるのはやっぱりDNAによる調査で、例えばジャワ島にある原人とオセアニアの新人は特徴が似ていたため、昔はジャワ原人が新人に進化したと考えられていたがDNAによってその考え方は改められた。


現在の主流の考え方はアフリカ起源説。猿人、原人、旧人、原人ともそれぞれアフリカで誕生して世界に拡散した。ヨーロッパやアジアで生きていた原人や旧人は進化をせずに、そこで途絶えた。理由ははっきりとは分からない。


昔はシベリアあたりと北アメリカは陸続きだった。しかし人類の進出は、ヨーロッパ・アジアよりだいぶ遅く一万二千年前。氷河が解けたため進出可能となった。
北から南へ移動したが、もっとも南の地域の文明レベルがそれより北のものより低度なものだった。時期的に進化した人類が南下したはずなのに文明レベルが低いのはどこかで文明を置き去りにしたということだろうか。


オセアニアには東南アジアの人類がカヌーで移動。そこで人類が増えたということは移住の目的を持って大人数でカヌーに乗ったと考えられる。