小説十八史略(三)

著者:陳舜臣

小説十八史略(三) (講談社文庫)

三国時代

昔、吉川英治の小説は読んだけど、ずいぶん忘れてるなあ。

あらためてみると、関羽の評価は低くなるなあ。確かに、顔良を倒したのはすごいが、やられかたが酷かったね。部下には優しいものの、上司や同僚には厳しく、それがもとで援軍をうけられなかった。

 

魏があっさりと滅んだのは、権力争いを恐れて皇帝が他の皇族を遠方に追いやってしまったから。一族の同士討ちの怖れはあるが、かといって皇族は今の皇位の権力を続けようとする。

そのため晋は皇族を各地の王にして権力を与えた。もっとも、それでやっぱり権力は揺らいだのだから何をやってもうまくいかないのだろう。

晋では昇進は家柄によるものが大きかった。

 

その後の五胡十六国の時代は国が乱立して覚えにくい。とにかく権力をとったら、前の王の一族を皆殺し。権力をとったら、酒や女にひたるという、そんな王が多すぎる。

私も古代の中国の王のような生活をしてみたいものだ。