ブルーカラー/怒りのはみだし労働者ども

監督:ポール・シュレイダー

1978年制作

ブルーカラー/怒りのはみだし労働者ども [DVD]

1970年代後半の自動車工場で働くブルワーカー達が主人公。

会社の金庫から金を盗み、そこにあった書類をもとに恐喝するというクライム・サスペンスなのだが、当時の労働者の環境の描写が今となっては貴重である。

 

はっきり描かれてないが、自動車工場なのでミシガン州デトロイトが舞台なのだろう。実際、1人はカナダへ逃げようとしている。

 

冒頭では白人、黒人の労働者が仲良く遊んでいる。会社だって、白人と黒人両方雇うようになったのはこの会社がはじめてだと言っている。

しかし、平和に向けて進んでいるようにみえていても、きっかけがあればあっさりとほころんでしまうものだ。

車を組み立てるのは流れ作業で人間的でないように、会社組織が人を切ろうとする場合、または、仲間を裏切って会社組織につこうとする場合など、とても非人間的になるものだ。そこが見どころだろう。

 

当時の生活は楽ではなかったようだ。そうはいっても、夜に飲みに出かけているし、ローンでテレビや車を買ったりしてし、子供もいる。

全ては仕事がつまらないのが原因なのだろう。生活保護をうければ、すべてが一挙解決だ。

実際、映画のなかで生活保護を受けるとか言い出してるのだが、そうしないのは、日米ともそういう世の中だったのだろう。