女流棋士番号16 タイトル獲得6期
清水、中井の2強に対し、下の世代からタイトルを狙う人が出てきた。
その1人が矢内さん。私もファンだった。ルックスが良かったからであるが、今ではそういったことを言うのもよくない時代である。
最初にタイトルを獲得したころに使っていたのは菊水矢倉、別名しゃがみ矢倉という戦法なのだが、この本が書かれたのは2009年とだいぶ後なので、それについては載っていない。紹介している戦法は持久戦の『端玉銀冠』と急戦の『4五歩早仕掛け』という統一がないものになっている。
コラムが1本だけ。それも穴熊にしたら角と桂の筋で詰むのを見落としたといったもので、ちょっと期待外れだ。もっと個人的なことが読みたかった。
矢内さんといえば山ちゃん。山ちゃんは矢内さんをあきらめて、矢内さんは一般男性と結婚した。
矢内さん自身がいうとおり、矢内さんは山ちゃんをまったく対象として見ていなかったのだろうか。それはわからない。