A級順位戦3回戦も、この豊島竜王対羽生九段戦を残すのみとなった。
前期A級初参加で名人挑戦をした斎藤慎太郎八段は、今期も3連勝と好スタート。安定した力があるようである。
山ちゃんは3連敗になってしまった。山ちゃんの将棋講座は「山崎隆之のちょいワル逆転術」だったが、ちょいワルの局面の逆転するというのはA級棋士相手には厳しいのかもしれない。
さて、豊島竜王であるが、この前まで藤井聡太さんと2つのタイトル戦を争っていた。その過密スケジュールのため、対局は今日まで延期になっていたのだろう。かつては羽生さんが対局過多でその都合に相手が合わせていたが、今では羽生さんが相手の都合にあわせることになった。
ワクチン副反応の頭痛をこらえながら中継をみていたが、開始時刻の10時を過ぎても局面が動かない。豊島さんが電車の遅延により遅刻してしまった。しかし、遅れは4分ほどでその分豊島さんの持ち時間は減ったものの無事に対局は開始された。
これまでの対戦成績は豊島23勝、羽生18勝。豊島が6連勝中である。
戦型は相掛かりとなった。
攻めの体制をつくった先手に対し、後手は右玉である。カウンター狙いだ。
後手は攻められそうになった角をさばく。ここから先手がどう攻めるかがわからなかった。
端攻めである。
後手が飛車を縦に動かして受けようとすると、4一角の筋がある。
4一角が入った。ただ、後手も飛車を成りこめる。
金をとって先手大きな駒得である。後手は9二のと金を取らなくてはならないのが痛い。そうでないと、8二金と打たれて王の逃げ道がなくなってしまう。
先手駒得だが、後手からも9四角、6六歩といった攻め筋がある。ここから受けに回るのが豊島流であろう。有利になってからは隙がない手堅い指しまわしである。
そして、攻める。youtubeで中継をしてくれてるのだが、AIの評価値がないのでどっちが勝っているのか私レベルにはわからない。NHK杯での評価値表示もすぐに慣れたし、これから実況はすべて評価値を入れてほしいものだ。
後手攻めるが駒が足りなそう。
投了図。
羽生さん1勝2敗と黒星先行。前期順位の差で現在9位と降級圏内である。