麻雀強者の流儀 (近代麻雀戦術シリーズ)

麻雀強者の流儀 (近代麻雀戦術シリーズ)

こちらは鈴木大介さんが書いた麻雀の本。まえがきによれば、将棋の本は20冊以上だしたが、麻雀の本はこれが最初で最後になるだろうとのこと。

彼がとった麻雀最強位というのはどの程度のタイトルかがわからん。プロレス団体のように麻雀団体が乱立している状態のようである。老舗雑誌の近代麻雀が主催だからそこそこ権威はありそうだ。

 

戦術書なのだが、将棋でも実戦派らしく、相手が鳴くのをためらった瞬間を見逃すなとかクセを見抜いたり、2人から弱いと思われると不利になるとか、ホンイツを疑われないよう2番めに多い色から切れとか実践的なのが書いてある。このあたりはネットでやるだけの人からはあまり意味がなさそう。

 

普遍的な戦術をみてみると、安全牌は持つなとか、対子の外側の牌は攻守に使えるのでうかつに切るなとか、ちまたの戦術書とは違ったことが書いてある。麻雀の場合はどれが正解かはっきりわからないのが面白いところであり困ったところでもある。

 

将棋の本には書いてなかったコラムも収録。自宅近くに『牌の音』という雀荘があり、これは雀鬼流という麻雀界では有名な存在だ。他、他の棋士との麻雀話など。村山聖さんとか広瀬章人さんとか阿久津さんとか将棋界には麻雀好きは多いようだ。