稀勢の里のこった日記 初日

初日の相手は御嶽海。これまでの対戦成績は6勝1敗で、ここを勝たないともう勝てる相手ないよといった思いだ。
ふつうは相撲は見て観客は楽しむものだ。しかし、キセを見る私たちは一切楽しんでいない。横綱も大変だが、見ているこちらもたいへんだ。
そして、初日の取組。
得意の左差し、それで良い体制になったのに、すぐに相手に対応され逆に不利な体勢になったらあっさりと土俵をわる。
もう勝ち方がわからくなっているのだろう。昨年の成績は11勝10負69休である。

これまで相撲と将棋でのこった日記を気が向いたときに書いてきたが、それは応援すると同時に残留できるかどうかギリギリのところを楽しむ余裕が見ているこちらにもあった。しかし、今回の稀勢の里はもう見ているこちらも引退勧告したい気分だ。
唯一良かったのは、今の相撲協会は八百がまかりとってない。それを確認できたのはよかった。
あしたまでは取るのかな。見ているだけの観客の私、そんな私も死に水を取るつもりだ。

稀勢の里あぁ初日黒星…横綱歴代ワーストタイ6連敗
[2019年1月13日17時56分]
<大相撲初場所>◇初日◇13日◇東京・両国国技館

進退をかける横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、小結御嶽海(26=出羽海)に押し出され、黒星スタートとなった。

立ち会い左差しを狙ったが、御嶽海に右のまきかえを許すと押し込まれて土俵を割った。

稀勢の里は昨年11月の九州場所で、初日から4連敗(不戦敗を除く)を喫し、途中休場した。場所後に横綱審議委員会(横審)から史上初の「激励」を決議され、初場所の出場と奮起を促されていた。

進退を懸けて臨んだ初日は、取組前まで6勝1敗と合口の良い御嶽海が相手。前日12日には「順調にやれた。しっかりやるだけ」と、万全の状態で初日を迎えられることを強調していた。一昨年3月の春場所横綱昇進後、初日に勝った2場所はともに2ケタ白星を挙げ、逆に初日で敗れた5場所はすべて途中休場に追い込まれている。今後の流れを左右する大一番だった。

10勝5敗だった昨年秋場所の千秋楽、同九州場所の初日から4日目までと、計5連敗でこの日を迎えていた。負ければ不戦敗を除いて6連敗となり、貴乃花ら過去4人が記録した、横綱の歴代ワースト連敗記録がかかっていた。

稀勢の里敗戦に横審から「全うできるか不安」
毎日新聞2019年1月13日 21時46分(最終更新 1月13日 22時20分)
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御嶽海(手前)に押し出しで敗れる稀勢の里=東京・両国国技館で2019年1月13日、竹内紀臣撮影
 横綱審議委員会(横審)の本場所総見が13日、東京・両国国技館で行われた。進退の懸かる稀勢の里が御嶽海に敗れた一番を見た北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「場所を全うできるか不安になった」と語った。一方、多くの声援が飛んだことについて、「これだけみんなが応援している。何とかなってほしい」と巻き返しを期待した。【長宗拓弥】

稀勢の里が黒星発進、3大関は総崩れ…初場所
2019年01月13日 19時22分Tweetこのエントリーをはてなブックマークに追加
御嶽海(手前)に押し出しで敗れた稀勢の里(13日)=竹田津敦史撮影
御嶽海(手前)に押し出しで敗れた稀勢の里(13日)=竹田津敦史撮影

 大相撲初場所初日(13日・両国国技館)――進退が懸かる稀勢の里はいいところなく御嶽海に押し出され、黒星スタート。白鵬は妙義龍を問題にせず、鶴竜栃煌山を突き出し、全休明けの2横綱は白星発進。豪栄道は錦木の投げに屈し、栃ノ心と高安は引き技で墓穴を掘り、3大関は総崩れ。先場所優勝の新関脇貴景勝は正代に快勝した。

稀勢、格下のみ込む力なし 九州場所と同じ負けパターン
鈴木健輔 2019年1月13日20時21分
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稀勢の里(奥)は押し出しで御嶽海に敗れる=角野貴之撮影
(13日、大相撲初場所初日)

「残念至極」「言葉出ない」 黒星発進の稀勢に横審委員
相撲特集:どすこいタイムズ
進退がかかる稀勢の里、黒星スタート 大相撲初場所初日
 「異様な雰囲気だった」と対戦相手の御嶽海が振り返る。「稀勢の里」コール一色の国技館。進退を賭す横綱は鬼気迫る表情だ。しかしその稀勢の里にいま、格下をのみ込む力はない。

 またも左差しにこだわった。いつも通り、おっつけで殺される。強引な突き落としで呼び込んでしまい、下からの押しに体を浮かされた。初日から4連敗した九州場所と同じ負けパターンだった。東支度部屋へ戻る横綱は、うつむき、目をつぶっていた。

 場所直前、調整ぶりを聞かれた稀勢の里は「順調にやれた。非常に良い稽古ができました」と口にした。表向きには、そう言うしかなかったのだと思う。

 九州場所で右ひざを痛め、冬巡業を全休。稽古は基礎運動が大半で、弟弟子の高安以外の関取との稽古は数えるほどしかできていない。それでも言い訳はできないし、簡単に「休場」を選択できる立場にない。連日のように繰り返した前向きな言葉は、出場するしかない自分を奮い立たせるものに聞こえた。

 この日の支度部屋。「また明日から、という気持ちですか」と問われ、「そうですね」と声を絞った。命運を占う一番を落としたショックはいかほどか。長期休場が始まった一昨年夏場所以降、出場に踏み切った初日の成績は1勝6敗。これまで負けた5場所は、いずれも場所途中で休場している。ただし今場所は、途中で逃げる道は許されない。(鈴木健輔)

稀勢の里、早くも窮地=また初日でつまずく−大相撲初場所
1/13(日) 20:51配信 時事通信
稀勢の里、早くも窮地=また初日でつまずく−大相撲初場所
御嶽海に敗れ、さえない表情の稀勢の里(奧)=13日、東京・両国国技館
 稀勢の里の再起を願う館内の大歓声は、またしても悲鳴に変わった。引き揚げてきた花道の奥ではうつろな視線。進退を懸ける場所の初日で黒星を喫した意味は本人が一番よく分かっている。

 左差しを御嶽海に封じられ、右から抱えて強引に出た。腰高では圧力はしっかり伝わらない。足が止まると、巻き替えを許して万事休す。苦し紛れの突き落としで呼び込み、押しに土俵を割った。

 かつては場所前の稽古で40番を取ったこともある横綱が、今場所前は多くても20番程度。馬力が影を潜め、攻め抜くことができない稀勢の里に、取組を見守った横綱審議委員会北村正任委員長は「あそこで頑張り切れないと、全うできるか不安になる」と憂えた。

 横綱昇進後、初日黒星だったこれまでの5場所はいずれも途中休場に追い込まれている。昨年九州場所後に横審から「激励」を決議された現状では、休むことも許されないだろう。支度部屋で「ここからか」と問われ、「うん、そうだね」。2日目の相手は横綱になって3戦全敗の逸ノ城。早くも窮地に立たされた。

御嶽海「気持ち良かった」稀勢破り懸賞55本ゲット
1/13(日) 20:19配信 日刊スポーツ
御嶽海「気持ち良かった」稀勢破り懸賞55本ゲット
稀勢の里(左)を押し出しで下す御嶽海(撮影・河田真司)
<大相撲初場所>◇初日◇13日◇東京・両国国技館

若手のリーダーを自負するプライドか。稀勢の里を破った御嶽海の第一声は反省の弁だった。「立ち合いがよくない。もっと踏み込んでも良かったと思います」。右脇を厳しく絞り、横綱得意の左差しを許さなかった。機を見て巻き替え、右を差し込み、攻めに転じると、両はずで押し上げ、一気に勝負を決めた。

【写真】稀勢の里(左)を押し出しで破った御嶽海

1月4日、初詣は恒例の浅草寺に出向いた。おみくじを引くと「吉」。「でも、書いてる内容がすごく良くて、大吉以上の感じだったんです」。実は昨年も「吉」。果たして名古屋場所での初優勝があった。

番付は関脇から小結に後退したものの、三役は連続12場所目。初日、進退が取りざたされる稀勢の里との結びの一番は注目度抜群で、懸賞が55本もついた。「異様な空気だったので、その中で勝ったのは気持ち良かった〜」。大関とりを狙う年は、最高のスタートとなった。【加藤裕一】

稀勢の里が黒星発進 続く試練の土俵 大相撲初場所
1/13(日) 20:18配信 産経新聞
稀勢の里が黒星発進 続く試練の土俵 大相撲初場所
大相撲初場所1日目、御嶽海(左)に押し出しで敗れた稀勢の里=13日、両国国技館(撮影・菊本和人)
 大相撲初場所初日は13日、両国国技館で行われ、横綱稀勢の里は小結御嶽海に押し出され、黒星発進となった。

 御嶽海にあっさりと押し出された稀勢の里が顔をゆがめ、首をひねる。次代の相撲界を引っ張っていこうという成長株に敗れたショックは隠しきれない。「これからか」という問い掛けに「そうだね」と応じる声は消え入りそうだった。

 不戦敗を含めて5連敗で途中休場した先場所同様、左差しを封じられた。おっつけられた末に右差しを許すと、これまでに数々のドラマを生んできた逆転の突き落としも不発。相手を呼び込むだけに終わり、力なく土俵を割った。

 全3大関が敗れる波乱の展開を、先場所全休から復帰の鶴竜白鵬の両横綱が食い止めた。この日最多となる55本の懸賞が懸けられるなどファンの注目を集めて上がった結びの一番。東の正位らしからぬ完敗が、ふがいなさを際立たせた。

 新横綱だった平成29年春場所以降、初日に出場するのは8場所目だが、過去7場所のうち、白星発進の2場所は皆勤して2桁白星を挙げ、黒星発進の5場所は途中休場に終わっている。大事な初日に黒星を喫したが、立て直せるか。

 2日目には大関高安を破って意気上がる逸ノ城の挑戦を受ける。直近の対戦で3連敗中の難敵だ。「修正してあしたからか」の問い掛けに「そうですね」と懸命に前を向いた横綱を、試練の土俵が待つ。(奥山次郎)

進退が懸かる稀勢の里 窮地の初日黒星 八角理事長「あした、あした」 横審委員長「全うできるか不安」
1/13(日) 20:00配信 スポニチアネックス
進退が懸かる稀勢の里 窮地の初日黒星 八角理事長「あした、あした」 横審委員長「全うできるか不安」
初場所初日>御嶽海に押し出しで敗れる稀勢の里(右)(撮影・久冨木 修)
 ◇大相撲初場所初日(2019年1月13日 両国国技館

 進退が懸かる横綱稀勢の里が御嶽海に敗れ初日から窮地に立たされた。

 土俵下で見守った横綱審議委員会北村正任委員長は「残念です。(千秋楽まで)まっとうできるか不安になります。でも頑張ってほしい。これだけ(館内も)みんな応援しているんだから」と奮起を期待した。

 また都倉俊一委員は「言葉もありません。(横審)総見の時とそのまま(同じ)ですね。二所一門の連合稽古ではいいと聞いていたので、期待していたのですが…」とあっけなく敗れた一番に不安を隠せない様子だった。

 一方、役員室でテレビ観戦した八角理事長(元横綱北勝海)は「攻めていっているけど、うまくおっつけられた。あした、あした」と言葉少なだった。

「残念至極」「言葉出ない」 黒星発進の稀勢に横審委員
1/13(日) 19:55配信 朝日新聞デジタル
「残念至極」「言葉出ない」 黒星発進の稀勢に横審委員
稀勢の里(奥)は押し出しで御嶽海に敗れ、口をへの字にする=角野貴之撮影
 大相撲初場所の初日で御嶽海に敗れた稀勢の里の相撲を観戦した横綱審議委員たちは険しい表情を見せた。北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「残念です。あそこで頑張りきれないというのは、(場所を)全うできるか不安になる。でも頑張ってほしい」。高村正彦委員(前自民党副総裁)は「残念至極。横審から『激励』が出て、期待されて懸賞もかかっていたが」と述べると、山内昌之委員(東大名誉教授)は「言葉が出ない。どうして慌てるんでしょうか。好きな相撲を取るという、その一心に戻ってほしい」と語った。

なぜ稀勢の里は頭からいかないのか/大ちゃん大分析
[2019年1月14日7時38分 ]

御嶽海(左)に押し出しで敗れる稀勢の里(撮影・鈴木正人
御嶽海(左)に押し出しで敗れる稀勢の里(撮影・鈴木正人
御嶽海に押し出しで敗れ悔しそうな表情を見せる稀勢の里(撮影・鈴木正人

<大相撲初場所>◇初日◇13日◇東京・両国国技館

腹をくくって臨んだ新年最初の相撲なのに、なぜ稀勢の里は頭からガツンといかなかったのか。そこに覚悟が見えなかった。

まず左を差してとか、そんなことは言ってられない状況だろう。なのに、左にこだわった。相手が押し相撲だから? そこは横綱なんだから押し相撲相手に、押して勝つぐらいの気概がほしかった。その左にしても、差すために張ってでもいくぐらいの意気があればいいが、それも感じられなかった。四つにこだわるから立ち合いも、胸から何となく当たった感じで上体が起きている。左を何とかねじ込もうとしても右も引っ張り込むわけではなく、ただ抱えているだけだから左が生きない。左四つの力士は、右を使わないと左は入らないんだ。立ち合いが高いまま、あの体勢で攻めても全てが中途半端。その後の流れは止めようがなかった。2日目の逸ノ城はもっと大きい相手だ。押し切るぐらいの気迫でいってほしい。(日刊スポーツ評論家・高砂浦五郎=元大関朝潮