緑の書

著者: ムアンマル・アルカッザーフィ
発行:1975年
緑の書
著者はカダフィのこと。リビアの独裁者である。
そんな彼の書いた思想書というか政治・社会に関しての書物である。


第一部のタイトルが民主主義問題の解決とある。
彼は独裁者である。どんな理屈をもって独裁を正当化しているのかというと、まず今日の議会制民主主義がだめだというのである。この制度では、場合によっては、国民の少数からしか支持を得ていないものが当選する可能性があると。つまりは間接民主制がだめだというわけですね、だから自分の独裁はいいということか。リビアでは選挙の結果カダフィが選ばれていたのかどうかがわからん。でも、カダフィ本人は自分の統治は民主主義の結果によるものだと考えているというだけは分かった。


本の下段に重要な部分が書き出されているので、それを抜き出してみた。
・人民の代表というものはありえない。代表とはペテンである。
・議会とは欠席裁判である。
・議会は、民主主義を歪曲するものである。
・政党制は、民主主義の破産である。
・政党をつくることは社会を分裂させる。
・人民会議なくして民主主義はない。
・民主主義は人民がみずからをコントロールすることである。
・民主主義は人民による統治であり、人民を代弁するものではない。
・賃金労働者ではなく、共同参加者たれ。
・自由は必要の中に潜んでいる。